スワップ運用は数年間に渡りポジションを保持することが前提です。この間、保持通貨が最も下落する時のレートと取得時レートの「値幅」が少なければ少ないほどリスクが小さくなります。
そのリスクがどれくらいあるかは、過去のレートが参考になります。あなたの保有しようとしている通貨は、今からどれくらいまで下落する可能性があるのでしょうか?
今回は過去約7年間の月足データをもとに、主要なクロス円通貨の統計をとってみました。
| ドル円 | カナダ円 | NZD円 | 豪ドル円 | ポンド円 | ユーロ円 | スイス円 | |
| 最大値 | 144.9 | 102.9 | 84.3 | 88.9 | 232.0 | 160.9 | 99.0 |
| 最小値 | 102.1 | 69.3 | 42.9 | 56.6 | 154.4 | 92.4 | 60.5 |
| 平均値 | 116.9 | 81.4 | 63.2 | 74.0 | 187.1 | 125.3 | 80.9 |
| 変動値幅 | 42.8 | 33.6 | 41.3 | 32.3 | 77.6 | 68.5 | 38.4 |
※過去7年半(1998/9/1〜2006/2/1)の月足レートをもとに最大値、最小値、平均値を算出。値幅は、最大値と最小値の差。
取引単価が10000通貨の場合、変動値幅を10000倍することでポジション1枚あたりの含み損リスク額(とでも呼んでおきましょう)が算出できます。
例えばポンド円なら77.6 x 10000 = 約78万円 の含み損が発生する可能性があるということです(1枚あたり)。
豪ドル円は32.3と比較的低い数字になっていますね。最大の含み損リスク額は約33万円です。スワップ派から「金利が高く、安定している」といわれる理由がわかります。
ただしこのケースは最大レートで買ってしまった場合に発生する最大の
含み損です。実際にはポジションを取ったときのレートによりリスク額は変化します。
従って、長期スワップ運用において為替変動リスクを少なくする(その1)には次のことが重要になります。
・保有ポジションの最大下落時リスク額を考慮した投資計画を立てる
→高値圏にあると思われるときはポジションをとらない
→余裕資金を多めにとっておく(レバレッジの調整)
・変動値幅の低い通貨を選び、高い通貨を避ける
→豪ドルはリスク低く、ポンド円はリスク高い
それでは豪ドル円を安値圏まで待って買えばよいのでしょうか?実際には、それではトレードができないでしょう。その時には金利が変わっているかもしれません。
含み損の発生リスクを抑えるためのもう一つの方法として「通貨の分散」があります。保持した通貨が一方的な下落トレンドになっても他の通貨が下落しなければ、含み損がどんどん増えていくようなリスクを
抑えることができます。
ではどの通貨を持てばよいのでしょうか?
過去の値動きにおいて、動き方が「似ていない」通貨をもてばよい事になります。変動の傾向がどれだけ似ているかを、相関と呼びます。
次回はクロス円通貨における相関を調べて、どの通貨を持つのがよいかを検討します。
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