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スワップ派が気になるユーロの動向、他通貨への影響は?

ここでは、スワップ派が気になるユーロの動向、他通貨への影響は? に関するFX記事を掲載しています。
2008/05/07(水) 15:27
最近のユーロ/ドルの動きを見ていると、ユーロ高もそろそろ終盤かなという気もします。テクニカル的にもそうですが、ファンダメンタルズ的にも欧州圏のネガティブな材料がいくつか注目されてきています。住宅バブルや景気後退はアメリカだけではなく、欧州各地でも実はいろいろとあるようです。為替への影響もあるならこのタイミングです。

4月のG7でユーロ高懸念が表明され、仏外相もこれに同調しています。
G7でユーロ高懸念表明へ
ユーロ相場は懸念すべき水準

G7声明が相場に影響を与えなかったとのレポートもありますが、その後こんなこともありました。
G7声明の強調によりユーロ下落

こうしたメッセージは時として相場を逆方向に動かすこともありますが、今回はそうではないようですね。

ユーロドルは、2002年以降ほぼ一本調子で上昇してきました。去年のサブプライム問題から米経済の悲観的ニュースが急に増え、「ユーロ上昇&ドル下落」が最近始まったかのように思いがちですが、実際にはずいぶん前から静かにじわじわとトレンドが続いていたわけです。

ユーロ/ドルの7年間チャート(2001年~2008年)
ユーロドル長期チャート


ユーロ高ドル安トレンドが長期でまだまだ続くのか?
為替のサイクルからはあり得ないと考えられます。トレンドが変わるタイミングがいつなのかは、後になってみなければわかりません。しかし今はいろいろな条件が重なってユーロ高が一服するタイミングといえそうです。個人的には、ここのところ下落したポンドにつられてユーロもそろそろ下落してもおかしくないと思っています。

ユーロが下落する場合、他の通貨への影響はどうなるでしょうか。
ここ1年くらいで、ドル円相場が123円から95円と大きく動きました。円高円高といわれましたが、実際にそれほど大きく動いていない通貨ペアもあります。

為替レート騰落率の推移4年間(2004年~2008年)、ドル円、ユーロ円、ポンド円、豪ドル円、NZドル円
為替騰落率2004年~2008年


これは4年間の主要通貨ペアの騰落率です。確かにドル円は、ドル安円高となっていますがユーロ、豪ドル、NZドルは円高というよりもむしろ円安水準にあるといえます。

もしユーロが下落して仮にポンドのようになるとすると、つられやすいのは豪ドル、NZドルです。過去の相関からもオセアニア通貨は比較的ユーロ圏と連動性が高いのです。

スワップ派は、仕込みのチャンスなのか?あくまでも個人的な見解です。

・ドル/円:今すぐは金利が低いが、長期では買いチャンスか?(利下げ打ち止め、利上げ予測もちらほら)

・ユーロ/円:ユーロ高もここら辺が上限?買い増しは控えたい(金利先行き不透明、ユーロ安に向かうかも)

・豪ドル/円:ユーロにつられてそろそろ下落トレンド開始?下げ待ち。

・ユーロ/ドル:いよいよショート開始? 米ドル高、利上げに期待。

いずれにしても相場の方向性が見えてきつつあるので、スイングや中期投資で差益を狙っていくこともできそうです。

では、高金利の通貨を買いたいスワップ派はどうするか?オセアニアの高金利狙って投資してもよいのでしょうか?

オセアニア通貨は高値どまりしているので、ユーロにつられて下落すると調整幅は大きくなるでしょう。ユーロ下落なら、オセアニア通貨も下落リスクが高いといえます。スワップ派のじっくり投資、金利重視で安く買いたいなら時期尚早ともいえます。

では、新規ポジションを狙うスワップ派は、何もやることがなくただ下げるのを待っているだけでよいのでしょうか?機会損失をしているという考え方もあります。待つ間に、何か出来ることはないのでしょうか。

最近、スワップ用のポジションとオプションを組み合わせた投資手法でシミュレーションをしています。面白いテーマなので、これから何回かに分けて記事を書いていくことにします。

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