スワップ派として相関係数の記事を最初に書いてから2年くらい経過します。この間、相関係数が変化したものもあます。つまり連動性の変化があったわけです。これまでの傾向について振り返ってみました。
対象となる通貨ペアはメジャー通貨に限定してみました。
まずは、2004年〜2006年の相関一覧を見てみましょう。
| USD | CAD | EUR | GBP | AUD | USD | EUR | GBP | GBP |
USDJPY | 1 | 0.76 | 0.39 | 0.67 | 0.62 | 0.82 | -0.81 | -0.86 | 0.33 |
CADJPY | 0.76 | 1 | 0.67 | 0.58 | 0.85 | 0.41 | -0.38 | -0.6 | -0.14 |
EURJPY | 0.39 | 0.67 | 1 | 0.73 | 0.61 | -0.17 | 0.21 | -0.01 | -0.43 |
GBPJPY | 0.67 | 0.58 | 0.73 | 1 | 0.56 | 0.26 | -0.25 | -0.2 | 0.21 |
AUDJPY | 0.62 | 0.85 | 0.61 | 0.56 | 1 | 0.37 | -0.27 | -0.42 | 0.07 |
USDCHF | 0.82 | 0.41 | -0.17 | 0.26 | 0.37 | 1 | -0.98 | -0.91 | 0.67 |
EURUSD | -0.81 | -0.38 | 0.21 | -0.25 | -0.27 | -0.98 | 1 | 0.91 | -0.63 |
GBPUSD | -0.86 | -0.6 | -0.01 | -0.2 | -0.42 | -0.91 | 0.91 | 1 | -0.31 |
GBPCHF | 0.33 | -0.14 | -0.43 | 0.21 | 0.07 | 0.67 | -0.63 | -0.31 | 1 |
※相関係数一覧(2004年2月〜2006年2月)
ドル円、クロス円など対円通貨ペアは、どれも相関が高めになっています。これはよく知られた傾向で2年前もそうだったということです。
一方、逆相関(負の相関)として目立っていたのは
・USDJPYとEURUSD (-0.81)
・USDJPYとGBPUSD (-0.86)
・EURJPYとGBPCHF (-0.43)
といったあたりです。とくに、ドル円とユーロドルが反対方向に動きやすいことはよく指摘されていました。なぜこうなっていたのでしょうか。
ドル円とユーロドルのペアは、ドル、ユーロ、円の3通貨で構成されています。このうちユーロと円がドルに対して、同じような動き方をしていた場合、つまりドルに対して、ユーロと円が同じような方向で動いていた場合、相関計算をする2つのペアは「ドル/円」と「ユーロ/ドル」は、「ドル/◎」と「◎/ドル」となり、逆方向に動きやすくなり負の相関が強くなります。ドルに対して、ユーロと円がセットであったと言えます。(ユーロをポンドに置き換えても同じことが言えます。)
では、その2年後の2006年〜2008年ではどうでしょうか。
| USD | CAD | EUR | GBP | AUD | USD | EUR | GBP | GBP |
USDJPY | 1 | 0.09 | 0.18 | 0.57 | 0.24 | 0.65 | -0.43 | -0.03 | 0.79 |
CADJPY | 0.09 | 1 | 0.79 | 0.62 | 0.85 | -0.47 | 0.67 | 0.69 | 0.36 |
EURJPY | 0.18 | 0.79 | 1 | 0.86 | 0.96 | -0.61 | 0.81 | 0.92 | 0.52 |
GBPJPY | 0.57 | 0.62 | 0.86 | 1 | 0.85 | -0.21 | 0.44 | 0.8 | 0.87 |
AUDJPY | 0.24 | 0.85 | 0.96 | 0.85 | 1 | -0.51 | 0.73 | 0.85 | 0.55 |
USDCHF | 0.65 | -0.47 | -0.61 | -0.21 | -0.51 | 1 | -0.95 | -0.73 | 0.23 |
EURUSD | -0.43 | 0.67 | 0.81 | 0.44 | 0.73 | -0.95 | 1 | 0.86 | 0 |
GBPUSD | -0.03 | 0.69 | 0.92 | 0.8 | 0.85 | -0.73 | 0.86 | 1 | 0.49 |
GBPCHF | 0.79 | 0.36 | 0.52 | 0.87 | 0.55 | 0.23 | 0 | 0.49 | 1 |
※相関係数一覧(2006年2月〜2008年2月)
ドル円、クロス円等対円通貨同士の相関は相変わらず高い傾向があるものの、ドル円に関しては相関の弱くなったカナダドル円(0.09)やユーロ円(0.18)、豪ドル円(0.24)などがあります。
また、ドル円とユーロドルの相関係数は、負の相関はあるものの-0.43と、2年前よりも弱くなっています。これが意味することは、ドルと円の連動性が他の通貨に対して高くなってきているということです。
もうひとつの特徴は、ドルスイス(USDCHF)と逆相関となる通貨ペア増えていることです。カナダドル円、ユーロ円、豪ドル円、ユーロスイス等プラススワップになるペアでも逆相関が強くなっています。これは、ここ数年の円キャリートレードの活発化により、クロス円が上昇してきたのに対して、ドル下落とスイスフラン上昇が続いたためドルスイスのレートも下落。結果として反対の動きとなり逆相関が強くなっているのです。
以上のことをまとめてみます。
・2004〜2006年はドルに対して円とユーロがセットで動いていたが、2006~2008年は、ドルと円がセットで動くようになってきた。
・ドル下落が継続し、クロス円が上昇した結果、「ドル/◎」と「△/円」の組み合わせは負の相関が強くなっている。
この傾向が今後も続くかどうかは、ドル次第ということになります。それに付随して円がどうなるかもポイントです。現在は年末からの円高局面で一時的にこの傾向とは違う動きを見せていますがこれがどうなるか。つまるところはここでしょう。
・ドル安は継続するか?
・円高はトレンドになりうるか?
理由は省略しますが個人的には、ドル安はいつまでも続かない(長くてもあと一年?)、円高は短中期的な調整があっても中長期ではゆっくりと円安に向かうと考えています。この間金利の変動もあるでしょうが、長期投資スワップ派としての投資ルール、ポジション戦略はこれまで同様です。
これらの相関係数の計算ツールおよびスワップ派の投資ルールは「スワップ金利運用の極意&FX分析ツール」が大変好評をいただいています。
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