このようにレートの連動性があり、つまり相関性の高い通貨ペアを利用して、さや取りができないかということは時々話題になります。
例えば、NZD/JPYとAUD/JPYとのロング・ショートポジションです。円に対してAUDが下がっても、NZDも下がるのであれば、AUDショート、NZDロングにすればトータルで為替変動の影響が少なくなります。この間スワップを得る(豪ドルは支払、NZドルは受取なので大きくはない)こともできます。あるいは、このレートの差が大きくなっていればそのさやを狙うということです。AUDとNZDの開きが大きければ、小さくなると見込んでそれぞれ反対のポジションをとるということです。
そしてこの話題にたいして、それなら最初からAUD/NZDのショート(あるいはロング)ポジションでいいのでは?という指摘が出てきます。長期保持のスワップ派なら、結論から言うとこれはほぼ正しいです。
ただし、FXでは最小の取引単位が1000とか10000なので資金量が多くないと、同じ状態を作るのは難しいのです。また、さやをとるという意味で二つのポジションをあえて別々にしておくのが有効な時もあり全く同じ意味をもつというわけではありません。
個人的には、さや取りは、なかなかうまくいくものではないと考えていますが、まず、AUD/JPYとNZD/JPYは、AUD/NZDの合成ポジションと同じなのか?まずはここをしっかりと確認しておきたいので、実際にシミュレーションを使ってみます。
今回は例として、EUR/GBPをピックアップします。
※本記事はEUR/GBPのショートポジションを推奨するものではありません(事例紹介、シミュレーション例です)
なお2007年1月1日を取引開始時とし、その時点で以下のレートとします。
GBP/JPY 234.5
EUR/JPY 157.87
EUR/GBP 0.6732
また、1000通貨単位で注文できるとします。
ケース1) GBP/JPYロングとEUR/JPYショート
GBP/JPYを 10000GBP
EUR/JPYを -15000EUR
のポジションを同時に建てます。このとき円換算では、
10000GBP = 234.5万円
-15000EUR = -236.8万円 (= -15000 * 157.87)
となり、2万円程度の違いはありますが円換算でほぼ同数量となるようなポジション比率です。
ケース2) EUR/GBPショート
EUR/GBPを -15000EUR
のポジションを建てます。これはポンドに換算すると
15000EUR = 10098GBP (= 15000 * 0.6732)
となり、ケース1と近くなることがわかります。
さて、この損益の推移がどうなるかをエクセルシートで計算してみました。
※エクセルファイルはブログに添付できなかったので、ファイルを希望される方はメールください
結果としては、1)と2)のケースの差は、大きい時でも3000円くらいしかなりません。
ポジション量をぴったり合わせられないので誤差が生じるということです。

上の図は変化率をそれぞれ計算したものです。現在価値を1.0としたときの価値変化を示しています。赤線がケース1、青線がケース2となっています。ほとんど同じであることがわかりますね。
ためしにポジション数量を同じに合わせてみるとぴったり同じになります。
そのためには、
GBP/JPYを10000GBPにするなら、EUR/JPYを-15000ではなく、-14854EURにします。
そして、EUR/GBPも-14845EURとなります。
こうすれば、為替損益はぴったり同じです。
といっても、FXではこのような単位で注文ができないので、若干違いが出てくるということになります。
(為替レートのスプレッドや取引手数料、証拠金などでさらに違いはあります)
さて、それではひとつで合成できる通貨ペアがあるのに、ポジションをわざわざ二つに分解することに意味があるかどうかということです。これは分解した場合は、売買時期をずらすことができるという点でメリットがあるかもしれません。
単一ペアの場合は、ポジションを閉じればそれでおしまいですが、2つのばあいは、ポジションをとるときと閉じるときを必ずしも同じにする必要はないので、有利だと思った時に売買することができるというわけですね。
ポートフォリオに登録すれば、単一通貨との比較をシミュレーションできるFX分析ツール。今回のグラフもこのツールを使用しています。
関連した記事を前にも書いています。
スワップ派のFX通貨の組み合わせ
スワップ派として相関係数の記事を最初に書いてから2年くらい経過します。この間、相関係数が変化したものもあます。つまり連動性の変化があったわけです。これまでの傾向について振り返ってみました。
対象となる通貨ペアはメジャー通貨に限定してみました。
まずは、2004年~2006年の相関一覧を見てみましょう。
| USD | CAD | EUR | GBP | AUD | USD | EUR | GBP | GBP |
USDJPY | 1 | 0.76 | 0.39 | 0.67 | 0.62 | 0.82 | -0.81 | -0.86 | 0.33 |
CADJPY | 0.76 | 1 | 0.67 | 0.58 | 0.85 | 0.41 | -0.38 | -0.6 | -0.14 |
EURJPY | 0.39 | 0.67 | 1 | 0.73 | 0.61 | -0.17 | 0.21 | -0.01 | -0.43 |
GBPJPY | 0.67 | 0.58 | 0.73 | 1 | 0.56 | 0.26 | -0.25 | -0.2 | 0.21 |
AUDJPY | 0.62 | 0.85 | 0.61 | 0.56 | 1 | 0.37 | -0.27 | -0.42 | 0.07 |
USDCHF | 0.82 | 0.41 | -0.17 | 0.26 | 0.37 | 1 | -0.98 | -0.91 | 0.67 |
EURUSD | -0.81 | -0.38 | 0.21 | -0.25 | -0.27 | -0.98 | 1 | 0.91 | -0.63 |
GBPUSD | -0.86 | -0.6 | -0.01 | -0.2 | -0.42 | -0.91 | 0.91 | 1 | -0.31 |
GBPCHF | 0.33 | -0.14 | -0.43 | 0.21 | 0.07 | 0.67 | -0.63 | -0.31 | 1 |
※相関係数一覧(2004年2月~2006年2月)
ドル円、クロス円など対円通貨ペアは、どれも相関が高めになっています。これはよく知られた傾向で2年前もそうだったということです。
一方、逆相関(負の相関)として目立っていたのは
・USDJPYとEURUSD (-0.81)
・USDJPYとGBPUSD (-0.86)
・EURJPYとGBPCHF (-0.43)
といったあたりです。とくに、ドル円とユーロドルが反対方向に動きやすいことはよく指摘されていました。なぜこうなっていたのでしょうか。
ドル円とユーロドルのペアは、ドル、ユーロ、円の3通貨で構成されています。このうちユーロと円がドルに対して、同じような動き方をしていた場合、つまりドルに対して、ユーロと円が同じような方向で動いていた場合、相関計算をする2つのペアは「ドル/円」と「ユーロ/ドル」は、「ドル/◎」と「◎/ドル」となり、逆方向に動きやすくなり負の相関が強くなります。ドルに対して、ユーロと円がセットであったと言えます。(ユーロをポンドに置き換えても同じことが言えます。)
では、その2年後の2006年~2008年ではどうでしょうか。
| USD | CAD | EUR | GBP | AUD | USD | EUR | GBP | GBP |
USDJPY | 1 | 0.09 | 0.18 | 0.57 | 0.24 | 0.65 | -0.43 | -0.03 | 0.79 |
CADJPY | 0.09 | 1 | 0.79 | 0.62 | 0.85 | -0.47 | 0.67 | 0.69 | 0.36 |
EURJPY | 0.18 | 0.79 | 1 | 0.86 | 0.96 | -0.61 | 0.81 | 0.92 | 0.52 |
GBPJPY | 0.57 | 0.62 | 0.86 | 1 | 0.85 | -0.21 | 0.44 | 0.8 | 0.87 |
AUDJPY | 0.24 | 0.85 | 0.96 | 0.85 | 1 | -0.51 | 0.73 | 0.85 | 0.55 |
USDCHF | 0.65 | -0.47 | -0.61 | -0.21 | -0.51 | 1 | -0.95 | -0.73 | 0.23 |
EURUSD | -0.43 | 0.67 | 0.81 | 0.44 | 0.73 | -0.95 | 1 | 0.86 | 0 |
GBPUSD | -0.03 | 0.69 | 0.92 | 0.8 | 0.85 | -0.73 | 0.86 | 1 | 0.49 |
GBPCHF | 0.79 | 0.36 | 0.52 | 0.87 | 0.55 | 0.23 | 0 | 0.49 | 1 |
※相関係数一覧(2006年2月~2008年2月)
ドル円、クロス円等対円通貨同士の相関は相変わらず高い傾向があるものの、ドル円に関しては相関の弱くなったカナダドル円(0.09)やユーロ円(0.18)、豪ドル円(0.24)などがあります。
また、ドル円とユーロドルの相関係数は、負の相関はあるものの-0.43と、2年前よりも弱くなっています。これが意味することは、ドルと円の連動性が他の通貨に対して高くなってきているということです。
もうひとつの特徴は、ドルスイス(USDCHF)と逆相関となる通貨ペア増えていることです。カナダドル円、ユーロ円、豪ドル円、ユーロスイス等プラススワップになるペアでも逆相関が強くなっています。これは、ここ数年の円キャリートレードの活発化により、クロス円が上昇してきたのに対して、ドル下落とスイスフラン上昇が続いたためドルスイスのレートも下落。結果として反対の動きとなり逆相関が強くなっているのです。
以上のことをまとめてみます。
・2004~2006年はドルに対して円とユーロがセットで動いていたが、2006~2008年は、ドルと円がセットで動くようになってきた。
・ドル下落が継続し、クロス円が上昇した結果、「ドル/◎」と「△/円」の組み合わせは負の相関が強くなっている。
この傾向が今後も続くかどうかは、ドル次第ということになります。それに付随して円がどうなるかもポイントです。現在は年末からの円高局面で一時的にこの傾向とは違う動きを見せていますがこれがどうなるか。つまるところはここでしょう。
・ドル安は継続するか?
・円高はトレンドになりうるか?
理由は省略しますが個人的には、ドル安はいつまでも続かない(長くてもあと一年?)、円高は短中期的な調整があっても中長期ではゆっくりと円安に向かうと考えています。この間金利の変動もあるでしょうが、長期投資スワップ派としての投資ルール、ポジション戦略はこれまで同様です。
これらの相関係数の計算ツールおよびスワップ派の投資ルールは「スワップ金利運用の極意&FX分析ツール」が大変好評をいただいています。
スワップ派にとって、魅力的な高金利のISK(アイスランドクローナ)についてです。
仮に豪ドルをレバレッジ2倍で買うのと、アイスランドクローナをレバレッジ1倍で買った場合、もらえる金利(期待スワップ金利)はどちらもほぼ同水準ということでした(クロス円ペアの場合)。
一方で、過去の為替変動の大きさは、豪ドルと比較しても大差がないということがわかりました。
一つだけ違っていたのは、政策金利の推移です。豪ドルは過去金利が低くても他の通貨と比べて比較的高い水準を維持し続けているのに対し、ISKの金利は2%台ということもあったのです。ここ10年間くらいではかなりの金利変動があった通貨になります。
では今後ISKの金利はどうなるのでしょうか。その前に、いまこれだけ金利が高い理由は何でしょうか。
2003年頃より海外からの投資が活発化したことがきっかけになっているようです。大型プラントやエネルギー系への大型投資などから始まり、以降ほとんど欧州からの投資によってアイスランドは急成長を続けてきました。そのため景気が過熱しており、金利を引き上げることによってこれを抑えようとしているものと考えられます。
データとしては、アイスランドの経済成長率は7.5%(2005年)、同時期の物価上昇(インフレ)率は約5.7%で、ヨーロッパ全体の平均(約2.5%)と比べると大きいのは確かです。
このような経緯で過去最高水準の金利となっていますが、今後は海外からアイスランドへの投資もひと段落し、景気も落ち着いてくるものと思われます。つまり、金利はこれから段階的に引き下げられていくことになるはずです。
もうひとつ特徴的なのは、ISKが流通しているアイスランドは人口たった30万人の国ということです。まさにマイナー通貨です。メジャー通貨と比べると極めて流動性が乏しいといえるでしょう。FXでは取引可能な時間も限定されているようです。
ISKの現在の為替レートについて長期で見た場合、対円、対ドルでは高値圏。対ユーロではほぼ真ん中か、やや安値圏にあるようです。レートについては豪ドルについても、ISKとほぼ同じことが言えます。高金利であるためキャリートレードして使われることが多く、これらの通貨とは連動性が高いと言えます。実際、前回の調査では対円ペアでの相関係数も高かったですからね。
結論として、今後のISKは
・金利は変動しやすく今後は下がっていきそう(過去2%台もあり)
・通貨も下落余地の方がおおきそう
・下落した時は高金利通貨特有の暴落あり(過去アイスランド・ショックあり)
ということなるでしょうか。
このようなリスクがあっても、レバレッジ1倍なら、強制ロスカットを気にせず保持し続けられるのでうまみがあるのは事実です。豪ドルと比べたら、レートの下落と、スワップ金利の下落は大きいかもしれませんが、長期であればレバレッジ2倍の豪ドルよりはリスクは低いと言えそうです。
逆に、レバレッジが高い場合は、ISKは慎重になった方がよいでしょう。高金利通貨ゆえボラティリティが高いのはもちろんですが、流動性に乏しいためレートが飛んだり、スプレッドが広がったりと、取引時間が限られていることも手伝って不利な取引となってしまう可能性が高いからです。下落を考えた場合に、インパクトは大きいです。
長期の外貨投資と考えて含み損があっても耐えられる低レバレッジ・スワップ派には、ISKは一考の余地ありかとおもいます。想定下落ラインを決めておくことを忘れずに!ですね。
ISKなど高金利マイナー通貨を有利に取引するならHirose-FX2
実はISK:アイスランドクローナは私も気になっている通貨です。
ISKは現在金利が高く約14%です。メジャー通貨で高金利といわれるポンドや豪ドルに比べても2倍程度の金利があります。
ということは、仮に豪ドルをレバレッジ2倍で買うのと、アイスランドクローナをレバレッジ1倍で買った場合、もらえる金利(期待スワップ金利)はどちらのケースでもほぼ同じということになります(クロス円ペアの場合)。
どちらの方がよいのでしょうか?
まずは、ISK/JPYの長期チャートを見てみましょう。

1995年からのチャートです。約17年間もの長期ですがこれを見るのは重要なことです。
アイスランドは1996年頃から2000年頃まで好景気が続き、対円為替レートも上昇していることがわかります。
レンジとしては、1.12円~2.00円の範囲です。
次に、AUD/JPYの長期チャートです。

こちらは、55円~110円のレンジです。
ISKとAUDどちらも底と天井でレートが2倍くらい値が違うことがわかります。
では、リスクの指標ボラティリティはどうでしょうか。
ISK/JPY:12.76 [%]
AUD/JPY:12.83 [%]
こちらもほぼ同様です(値は年率換算)。
ついでに相関係数も調べてみました。

相関係数は0.85ですので、このような長期で見た場合ほとんど同じ動きをしています。
では、高金利のアイスランドクローナ、過去の金利推移はどうだったのでしょう。

実は2%台の低金利時代もあったのです。99年から段階的に利上げがあり、2000年頃には7%近くになっています。
ちなみにこの間、アイスランドの通貨クローナは、固定バスケット方式から変動バスケット方式に移行しています。
通貨バスケット方式は、他国の通貨レートに合わせて自国のレートを決める方式です。
ISKが変動バスケット方式になってからはユーロやポンドを合わせて50%弱、アメリカが約25%、そしてその他欧州通貨という風にウェイトづけがされています。
また変動幅も10%程度と大きめに設定されてきています。
その後、2002年頃にはまた利下げが始まり2%~3%という低金利の時がありました。
2004年から金利上昇が始まり現在に至っています。
今回調べてみてわかりましたが、ISKは歴史的な高金利通貨というわけではないのですね。
では、歴史的に高金利を続けてきた豪ドルと比較して果たしてどうなのか。
これについては次回の記事で書いてみます。
なおチャートや統計値については、いつものFX分析ツールを使っています。このようなケースでのデータの分析にぜひご活用ください。
ISKなど高金利マイナー通貨を有利に取引するならHirose-FX2
大きな変化があったように思いますが、長期的なトレンドとしてはどうなのでしょうか。
今回は豪ドル/円(AUD/JPY)とドル/スイス(USD/CHF)の相関関係について検証してみます。この組み合わせは、NZドル/円とドル/スイスの組み合わせにも傾向が似ています。私は以前から逆相関が強い組み合わせとして注目をしていました。
まず相関係数の変化は次のようになりました。
相関係数の計算直近、半年前、1年前の3パターンにして傾向を比較します。
また計算期間は2年間、1年間の2パターンで計算します。
すると次のようなマトリックスができます。

※計算値は2007年10月8日現在
AUD/JPYとUSD/CHFの組み合わせについて、これから次のことが言えます。
・2年前、3年前は負の相関(逆相関)が強かった
・1年前の相関係数は、0.66(2年間)、0.69(1年間)と相関が強い傾向がある
・半年前から相関が弱くなった
・直近では負の相関(逆相関)が強くなった
次にAUD/JPYとUSD/CHFの組み合わせチャートを見てみます。

※2005/10/10~2007/10/10 2年間
すると、今年に入ってからチャートの動きが上下反転したようになっているのがわかります。
8月の円高の影響でAUD/JPY(青線)は大きく落ち込んでいますが、このとき若干ながらUSD/CHFも上昇していました。その後はAUD/JPYは上昇に転じ、USD/CHFは下落しており逆の動きをしています。
いまのところ、相関係数に従って動いていると言えます。このように1日や2日では違うような動きに見えても長期的なトレンドはあまり変化がないということがあります。
なぜこのような動きになるのでしょうか。
AUD/JPYが上昇する理由は、円の低金利が背景にあり、金利差狙いのキャリートレードの対象となりやすい通貨であることが大きいです。これはNZD/JPYでも同じです。これが行き過ぎたときのいわゆる「巻き戻し」は、年に数回発生しています。
USD/CHFが下落を続けている理由。これは2001年の米同時多発テロ以来ドルから資金がユーロ圏にシフトしてきたことがあります。また、スイスフランは低金利通貨のため円と同じように売られやすい通貨ですが、それもスイスフランの金利上昇により、キャリートレードの規模が小さくなってきたことや、ユーロやポンドのようなユーロ圏通貨の上昇トレンドにスイスフランも引っ張られているからだと思います。実際ユーロ/スイスの為替レートは、他の通貨と比べても変動が少ないのです。
今後は、ドル、スイス、豪ドル、円はどうなるのでしょうか。
これについてはまた次回の記事で書きます。
このような相関係数の計算や、チャートの比較が簡単にでき、為替レートも自動更新されるFX分析ツール。
10月からパンローリング社のトレーダーズショップでも販売開始となりました!
トレーダーズショップの「FXレポート&FX分析ツール」はこちら
(↑これまでと同じものです)
カナダは資源国ということで、中長期的には原油価格と相関が強いといわれています。原油価格が高くなってきていることもありカナダはずっと対米ドルで強くなっています。
カナダドルはままだまだ強くなるのでしょうか?
今回は、米ドル/カナダドルの20年間チャートを見てみます。

このチャートは、すごく大きなレンジになっているのがわかります。今は大底か、見方によっては大底を抜けたところです。ファンダメンタル的にカナダドル(CAD)が売られる要因はいまのところないようで、対米ドルではしばらくは堅調が続きそうです。つまり中長期ではカナダドルがまだ強くなり、USD/CADの為替レートが下がる可能性はあります。
USD/CADという通貨ペアは他の通貨ペアと相関性が低く、保持しているとリスク分散の効果がありますが、スワップがそれほど高くないためとりわけ有利ではありません。またリスク対リターンの効率は、メジャー通貨の中では下位の方になります。
個人的には、この通貨ペアはスワップ用に長期保持するよりもスイングトレード向きだと思います。このままカナダドル(CAD)が強くなるにしてもそうでないにしても、米ドル(USD)がまた強くなる時ことを想定し、逆張りでロングポジションを狙ってみたいところです。
実は、半年以上前のドル/カナダ(USD/CAD)の指値注文が先日通っていたことに気がついたのでこの記事を書きました。もちろん指値の存在は忘れていたのですが・・。
原油価格の長期ヒストリカルデータが取得できるサイトを探しています(有料版はあるようなのですが)。手に入ったら、相関係数をいろいろな期間で算出し、カナダドルと原油価格の相関性を検証してみる予定です。
FXスワップ派もスイングトレードはしてみたいものですね。
スイングトレードならFXOnlineで。
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本日、クロス円は大きく下落しました。
本当にこれが要因かどうかわかりませんが。
どちらにしても、このような話は前からありましたし、このときになって円買い要因として大きく作用するとはちょっと信じがたい。
理由はさておき、クロス円が「もみ合い後、下落する」シナリオが
現実となりました。
これがXデーの予兆なのは判りません。
しかし、このような一度に下落する局面を演出したい向きが
動き始めているのは間違いなさそうです。
私は、昨日のもみ合いから下落が始まる予感がしたので
ドル円118後半でショートを仕掛けました。
その後119円超えるくらいまでいったときはストップロスに
引っかかりそうなりましたが、本日夕方前から下落が始まり
あっという間に利確。
ポンドが大きく下げていることから、経験上クロス円の下げが
もうしばらく続くのではないかと見ています。
しかし、大きな動きがあるかどうかは判らないので
ショートはせずに様子見中です。
NZD円については、70円台になったら買いを入れる予定です。
近々買い場がやってくると思います。

基本的には、年金利に基づき日毎のスワップポイントを決めているようです。
※FX業者により金利差の違いやスワップポイントが反映されるタイミングも違います。詳しい計算方法は問い合わせてみるのがよいでしょう。
スワップポイントの計算は次のようになります。
(1)1年間のスワップ金利 = 為替レート × 保有通貨数 × 金利差
(2)1日のスワップポイント = 1年間のスワップ金利 ÷ 365
金利差とは、通貨ペアの年金利の差です。
つまり、スワップポイントを決めるのは
・金利差
・為替レート
の二つになります。
金利差はもちろん、為替レートの変動によりスワップポイントも変化します。
いくつか例を挙げます。
銀行の金利を参考に、現在円の金利がほぼ0%で
NZDの金利が7.25%とすると、その金利差は約7.25%となります。
例として、NZD円が80円で10000通貨の買いポジションがある場合
1日に受け取れるスワップポイントは、上記(1)(2)式より、
80 × 10000 × (7.25/100) ÷ 365 = 158.9
と求められます。
仮にNZDJPYが50円になったとすると、スワップポイントは
50 × 10000 × (7.25/100) ÷ 365 = 99.3
となります。
金利差が7.25%のままであってもレートが下がると
スワップポイントも少なくなるということです。
また、NZDJPYが80円のまま、金利差が4%になったとすると、
80 × 10000 × (4/100) ÷ 365 = 87.7
ですね。
長期間にわたってスワップポイントを受け取るためには
金利差と為替レートの変化を考慮した上で、計画を立てる必要があります。
ペア通貨の金利差や、為替レートの変化により受け取りスワップがどのように変化するかを知りたい場合は、こちらの記事を参照ください。

私の答えは、いろんな通貨ペアがあり、それぞれが特徴を持っていること。そしてその特徴を把握していれば値動きの予測が立てやすくなり勝率が上がることです。
例えばドル円を取引するなら、ドル円の特徴から予測を立てますよね。しかし、ポンド円の値動きにはポンド円ならではの特徴があります。ポンド円の特徴に基づいてドル円の取引をしたらどうなるでしょう?
勝率は低くなるはずです。
私は、得意な通貨ペアが何であるかを意識しています。勝率が高く、利益が大きいものがそうです。得意な通貨ペアなら、値動きのパターンが大まかにわかります。「だまし」のパターンもわかってきますし、何かおかしいから様子を見ようと考えることもできます。
さて、9月末で大きく動いた通貨ペアがいくつかありました。10月に入り、週明けのはどのような傾向を見せるのでしょうか?
大きな値動きがあった後は、通貨ペアの特徴が出やすいため、値動きの予測を立てやすい時です。もちろん、まだ傾向が出る前兆かもしれません。そこを見極めるのが大事です。
私が週明けの動きに注目しているのはNZD/JPYです。
NZDは、AUDにつられて傾向が決まりやすい通貨です。
私は、NZD/JPYの売りを仕掛けるタイミングを狙っています。
実は、売りから入ったことはあまりないのですが、得意な通貨ペアなので傾向をつかめたら、売りでも勝てるはずです。
現在NZD/JPYは78円後半で上昇傾向ですが、高値圏にあるといえるでしょう。この傾向が崩れると一気に下がる可能性が高いです。上昇が止まって、AUDが下がってきたとき、それにつられてNZDが下がるかどうかが見極めのポイントでしょう。
来週、仕掛けたら報告します!
応援もよろしくお願いします!
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